人手不足

介護業界以外も人手不足

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介護業界以外も人手不足なので、賃金の低い介護業界よりもその他の業界に人材が流れてしまう

現在の介護業界は超高齢社会による高齢者や要介護者の増加により、介護職員が人手不足となっており今後はさらにこの状況が悪化していくとされています。
そのため、早急に介護職員を増やす対策をする必要がありますが、介護業界以外の他産業も同じく人手不足な状況にあるため、相対的に賃金の低い介護業界には人が集まりづらい状況にあると考えられます。

介護データ・用語定義

この記事の中で扱う数字や用語の説明です。

介護データ

77.5%
介護・看護業界における人手不足の割合
「人手不足等への対応に関する調査」集計結果(日本商工会議所)
3.0%
の完全失業率
労働力調査(基本集計) 平成29年(2017年)1月分(総務省)

業界別人手不足の状況

日本商工会議所がに発表した人手不足に関する調査によると、介護・看護業界における人手不足の企業は77.5%と非常に高い結果となっています。
しかし、介護業界以外についても人手不足の企業が非常に多い状況となっています

宿泊・飲食業は79.8%と介護業界よりもさらに高い結果となっております。これは近年増加傾向にある外国人旅行客の影響であると考えられます。
また、運輸業についても72.3%と高い数字となっております。これは最近のニュースでも話題となっていましたが、通販利用客の増加が主な原因と考えられます。
調査の全体で見ても前年の50.3%から55.6%に上昇していることから、介護業界のみならず全産業において人手不足な状況であると言えます。
「人手不足等への対応に関する調査」集計結果(日本商工会議所)

さらに、厚生労働省の平成27年度雇用動向調査結果からも介護以外の他業界でも人手不足であることがわかります。
詳しくは介護業界以外も人手不足(2)の記事をご覧下さい。


介護業界以外への人材流出

介護業界以外の全産業においても人手不足の状況にあることから、より賃金が高い業界へ人材が流れることが予想されます。
次に示すのは、に公表された平成28年における介護業界の決まって支給する現金給与額(以下、月額給料)と前述した日本商工会議所の調査において人手不足の割合が高かった宿泊・飲食業と運輸業の月額給料の表となっています。
平成28年賃金構造基本統計調査(e-Stat)

業界 月額給料
介護業 社会保険・社会福祉・介護事業 23万3,100円
宿泊・飲食業 宿泊業 25万5,600円
飲食店 28万8,100円
持ち帰り・配達飲食サービス業 24万1,700円
運輸業 運輸に附帯するサービス業 31万9,200円
郵便業(信書便事業を含む) 34万3,400円
人手不足業界における月額給料

このように最も人手不足が顕著な宿泊・飲食業、運輸業と比較しても介護業界は月額給料が安いため、介護業界ではなく他の業界へ人材が流れてしまうことが推察できます。

低下する失業率

現在の日本では、での完全実業率が3.0%と非常に低い値となっています。雇用形態や賃金の高低などについてはさておき、多くの方が就業している状況です。
2014年が3.6%、2015年が3.4%、2016年が3.1%と年々低くなっていて、就業者数と雇用者数は49ヶ月連続の増加で完全失業者数は80ヶ月連続の減少となっております
労働力調査(基本集計) 平成29年(2017年)1月分(総務省)

就業者や雇用者が増え続ける中においても人手不足の状況がさらに悪化していることから、日本全体において人材の奪い合いが激しくなる傾向にあります。

現在の介護業界は人手不足による売り手市場であり、通常の業種であれば賃金上昇が期待されますが、純市場である介護業界は難しい状況である考えられます。
しかし、他の通常の業種については賃金上昇が見込めるため、介護業界より他の業界に人材が流出してしまうのは当然の流れであると思います。
全産業が人手不足にある状況は介護業界にとっては悪影響であると言えるかもしれません。

介護業界においては、2025年に不足する介護人材は約38万人と言われています
これを補うためには、次のようなことが考えられます。

  1. 他業界から人材を奪う
  2. 失業者を雇用する(現在の完全失業者数は197万人)
  3. EPAによる外国人労働者を雇用する
  4. 介護ロボットの活用する

それぞれをバランスよく取り入れて対応していくことになると思いますが、人材の奪い合いや失業者の雇用については賃金格差の点から、人手不足の解消は今後さらに難しくなっていく可能性もあります。
また、介護業界における人手不足解消のための外国人労働者の記事でも書きましたが、海外諸国との経済連携協定であるEPAによる外国人労働者の雇用についても38万人を補うには全く足りない状況です。
介護ロボットについては別の投稿で書きたいと思いますが、介護業界の人手不足の状況を解決するのは非常に難しいと言えます。

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